マーケティング・サイエンス
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論文
市場構造の変化を考慮したブランド選択モデルによる購買履歴データの解析
本橋 永至樋口 知之
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2013 年 21 巻 1 号 p. 37-59

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抄録

消費者の嗜好やブランド間の競合関係など市場環境は常に変化しており,企業のマーケティング活動の効果も常に一定ではない。マーケターにとって,その変化を的確に捉えることは,需要予測,価格設定,ブランド診断など様々な側面において重要である。本研究では,市場反応の変化は,長期的な傾向の変化と異質な消費者の混合割合に起因する一時的な変化によるものと仮定し,状態空間モデルの枠組みを用いて,市場反応係数が時間と共に変化するブランド選択モデルを構築する。状態空間モデルは,状態変数(観測されない変数)の時間的な変化を表すシステムモデルと状態変数と観測変数の関係を表す観測モデルから構成される。 3 年間のインスタント・コーヒーのスキャナ・パネル・データを用いた実証分析の結果,ブランド固有の魅力度はほとんど変動がないことや,プロモーションの効果は時間と共に変化するが,特別陳列とチラシでは,効果の変動の仕方に違いがあることが確認された。

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© 2013 日本マーケティング・サイエンス学会
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