抄録
私は,2016年に配布回収式(自己記入式)アンケート調査を行った.346人から回答を回収した.そのときのアンケート調査票の中にチェック項目(固定回答を要求する項目)を4問入れ,それらがどのように回答されたのか,チェック項目に対して指定と異なる回答をした人(不良回答者)は他の質問にどう回答したかを集計・分析した.
その結果,全回答のうち7.7%が指示に従わない不良回答であり,チェック項目で2ヵ所以上に不正な記入をした,あるいは無回答だった26人は,他の質問に対しても多数派と異なる回答をする傾向が認められた.
この結果は,質問調査の場合,一部に指示に従わない回答者がいて,そういう回答者の回答を多数のまじめな回答者の回答と一緒にして集計することは問題であることを示している.最近は,回答の質が低下している事態になっており,質問調査を行う者はそのことを考慮しながら分析を進める必要がある.