計量国語学
Online ISSN : 2433-0302
Print ISSN : 0453-4611
研究ノート
身内敬語意識の55年間の変化に関する数量モデル
岡崎調査データにもとづく検討
横山 詔一朝日 祥之
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 31 巻 7 号 p. 497-506

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抄録

国立国語研究所と統計数理研究所は,敬語と敬語意識に関する調査を愛知県岡崎市で1953年から2008年までの55年間にわたって経年的(縦断的)に3回実施した.第1回調査は1953年,第2回調査は1972年,第3回調査は2008年におこなわれた.横山・朝日・真田(2008)は言語変化を多変量S字カーブで予測する数量モデルを開発し,インフォーマントの生年と調査年を説明変数,身内敬語意識を目的変数とするロジスティック回帰分析をおこなった.具体的には第1回調査と第2回調査のデータをロジスティック回帰分析に投入して第3回調査に関する数値予測を得た.本研究では,この予測がどのくらい的中したのかを第3回調査の実測データを用いて検証・吟味した.その結果,中高年層において身内敬語の使用に賛成する割合が予測よりも高くなっていることが明らかになった.この現象の背景にある要因の同定は今後の課題とされた.

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© 2018 計量国語学会
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