この論文では,「中納言」の包括的検索システムである「まとめて検索KOTONOHA」を利用し,話し言葉5ジャンル,書き言葉5ジャンルにおける並列を表す接続詞の出現状況を分析した.結果に対し,主成分分析を行うことで10ジャンルの関係を可視化するとともに,各接続詞の特性についても分析した. 分析の結果,ジャンルは4つのクラスターに分けられ,「職場談話」と「模擬講演」,「名大会話コーパス」と「日本語日常会話コーパス」が近い文体的特徴を持つことがわかった.また,「学会講演」は「新聞」「国会会議録」と同じクラスターに入る.さらに,4つのクラスターに特徴的な接続詞のグループは,接続詞を意味・用法の観点から分析した先行研究における分類と対応することが確認された.