抄録
本研究は、心不全にて再入院した後期高齢患者とその家族各5 名を対象に、自宅での服薬管理の実態を明らかにすることを目的に実施した。その結果、4 名の患者は薬について十分に理解はしていないが、内服の必要性は感じ服薬の自己管理を行っていた。家族の4 名は服薬管理に直接関与しておらず、患者が確実に服薬しているかどうかまでは把握できていなかった。しかし、薬について一部なりとも知識をもっており、服薬の管理方法は把握していた。以上のことから、再入院予防として看護師が退院に向けて服薬指導をしていく際には、入院前の自宅での内服環境を知りそれを活かした服薬管理を患者・家族とともに考えていくことともに、家族にも患者が生活自立している時点から、服薬を含めた療養生活に対して関心をもってもえるよう援助してくことが必要と示唆された。