松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
Helicobacter pylori 抗体迅速検査キットの検討
土江 里奈柿丸 まち子石原 研治吉田 学
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 14 巻 1 号 p. 55-58

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抄録

当院ではHelicobacter pylori(以下、H.pylori)抗体検査は外注・血清ELISA 法(以下、現行法)により実施している。今回、H.pylori 抗体迅速検査キット「ラピランH.ピロリ抗体」「ミニットリード ピロリ抗体」「イムノカードH.ピロリ抗体」について、現行法との比較を中心に検討を行ったので報告する。一般的に迅速検査キットは特別な機器等の必要がなく、操作が簡便で迅速報告が可能であることは当然であるが、コスト面でのメリットも期待できる。今回検討した3 キットについても充分にその性能を有していた。現行法との比較については、それぞれ96.4%、82.1%、85.7%の一致率であった。不一致のものは現行法で陰性と判定され、迅速検査キットで陽性となったものが多かった。これらのH.pylori 抗体迅速検査キットは、健康診断やスクリーニング検査として有用であると思われた。

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