松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
インスリン非依存状態が持続した1 型糖尿病疾患感受性遺伝子を有するGAD 抗体高値の2 例
多田 裕子佐々木 基史
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キーワード: GAD 抗体, 1 型糖尿病
ジャーナル オープンアクセス

2013 年 17 巻 1 号 p. 43-48

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抄録
症例1 は75 歳女性.自己免疫性肝炎に対してprednisolone(以下PSL)30 mg を投与開始後に,HbA1c 6.5%(以下NGSP 値)と上昇したため精査したところ,Glutamic Acid Decarboxylase(以下GAD)抗体56.0 U/ml を認めた.その後Miglitole 50 mg のみでHbA1c 6.9%未満にコントロールされた.症例2 は29 歳女性.バセドウ病と関節リウマチで加療中であった.挙児希望であったため精査したところ,HbA1c 5.4%,GAD 抗体95.7 U/ml,Insulinoma-associated protein-2(以下IA-2)抗体16 U/ml を認めた.いずれの症例もHuman Leukocyte Antigen(以下HLA)検索にて,日本人1 型糖尿病感受性ハプロタイプを有していたものの,グルカゴン負荷試験にてインスリン分泌能は保たれており,約2 年経過した現在でもインスリン非依存状態を維持している.糖尿病の成因を考える上で示唆に富む症例と考え文献的考察を加えて報告する.
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© 2013 松江市立病院
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