松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
当院の肺がん化学療法施行患者におけるインフルエンザワクチンの接種状況
藤原 直也今井 孝佐伯 由美子酒井 牧子松崎 高明河野 通盛
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2017 年 21 巻 1 号 p. 16-19

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抄録
化学療法中は一時的な免疫低下状態になるため,インフルエンザに罹患すると重症化が懸念される.また,それにより化学療法のスケジュールが遅延する可能性もあり,インフルエンザワクチン(以下ワクチン)投与が検討される.一方,化学療法中におけるワクチン接種の適切なタイミングは不明であり,現状は患者の希望に従いワクチン接種を行う場合が多い.今回当院における肺がん化学療法施行患者に対するワクチンの有効性及び接種状況について調査した.対象患者のうちワクチン接種群及び非接種群のいずれにもインフルエンザ罹患者がいなかったため有効性は判定できなかった.また,ワクチン接種から抗がん剤投与の間隔は11 症例中8 症例で2 週間以内であった.そのため免疫応答が不十分で確実なワクチン効果を得ることは困難ではないかと危惧された.一方で,ワクチン接種から効果が現われるまで抗がん剤投与を避けることは,治療スケジュールの延期が必要なため,臨床上取り組みにくいと考えられる.そのため,今後,化学療法施行患者における有効性が考慮されたワクチン接種方法に関するガイドラインの作成が望まれる.
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