抄録
【目的】当院における心臓リハビリテーション(心リハ)を実施した心不全患者の退院遅延関連因子を明らかにし,退院遅延の改善を検討すること.【方法】2015 年6 月から2017 年7 月に入院した心リハ施行を実施した心不全患者244 例中,入院時に心エコー図検査が実施された69 例を対象とした.在院日数の中央値未満を退院非遅延群(34 例),中央値以上を退院遅延群(35 例)の2 群に分類し,退院遅延の関連因子を検討した.【結果】退院遅延群には,年齢,認知症,E/e’,BNP,強心剤使用,持続点滴施行期間,心リハの開始の遅延,体重,LVEF,BMI,TP,Alb,GNRI,FIM や最大歩行距離が関連しており,自宅退院率は低率であった.多変量ロジスティック回帰分析では,持続点滴施行期間,認知症の有無,E/e’ が退院遅延と関連していた.【結語】高齢心不全患者では入院時の肺うっ血の程度と認知機能の低下を考慮しながら持続点滴の期間を短縮する治療方針を実施することが,退院の遅延を改善させる可能性があることが示唆された.