抄録
病院職員が排菌のある患者と接触する機会も少なくなく,院内職員のツベルクリン反応(ツ反応)のベースラインを把握しておくため,二段階試験を実施した.職員470名に対しツ反応を行い,255名を二段階試験の対象者とした.一回目の発赤径は26.9±16.8mm,二段階試験で12.5±11.6mmのブースター現象が認められ,得られたベースラインは33.7±15.4mmであった.年代別では50代以上が他の年代に比べて有意に小さかった.医師,看護師,医療職の患者に接する機会の多い職種が,事務職よりも大きい傾向にあった.各年代,各職種で同等のブースター現象が認められ,結核患者発生時のツ反応の対象となるベースラインの決定には二段階試験が必要と考えられた