抄録
麻疹患者に対してのビタミンA補充療法について報告した.6名を対象に入院当日と翌日の2日間に経口投与し,臨床経過を観察した.幼児2名を含めた6名全員にビタミンAの副作用を認めなかった.また,重篤な麻疹合併症も認めなかった.ビタミンA投与翌日に解熱した症例も認められたが,臨床経過から発熱期間が短縮したと考えられる症例はなく,比較的病初期と考えられた1幼児例においてのみ発疹の軽症化が得られた.病日だけでなく発疹の出現頻度も重要であり,軽症化を期待するには遅くとも発疹が体幹に広がる前にビタミンAを投与する必要があると考えられた