抄録
64歳男.播種性血管内凝固症候群(DIC)を併発した結石性腎膿瘍を保存的に治療した症例について報告した.発熱,左腰背部痛を主訴とし,尿管結石に伴う急性腎盂腎炎及び麻痺性イレウスとして入院後,抗生物質による治療を開始した.血液培養,尿培養よりSerratia marcescensが検出され,メシル酸ナファモスタットによる治療を開始した.さらにCTにて腎内,腎周囲の多発性膿瘍を認め,MRSA腸炎の発生もあった.その後,解熱傾向にあり血糖値は改善した.尿管結石の膀胱内への自然排石を確認し,内視鏡的に除去した.全身状態と尿,血液所見の改善を確認し退院となった