松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
良性腫瘍と考えながらも切除に踏みきった乳腺腫瘍の1症例 成人に見られた若年性線維腺腫のおさえておきたいその所見
野津 長松井 泰樹殿本 詠久芦田 泰之原田 祐治神田 美津子
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2004 年 8 巻 1 号 p. 103-107

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抄録
33歳女.主訴は右乳輪上外側部腫瘤形成.超音波診断ではおむすび型の30×20×16mmの低エコー腫瘍を認め,マンモグラフィでは25×19mmの濃い腫瘍陰影を認めた.穿刺吸引細胞診では乳腺上皮で異型を示す細胞集塊,更には間質細胞集塊も認められた.診断は線維腺腫であった.総合的には良性腫瘍と診断したが,悪性の可能性が完全には払拭できず,切除術を施行した.標本は30×22×18mmで割面では被膜は薄く,凹凸のある不整円様で,決して平滑と表現できるものではなかった.そして,割面は光沢を有するものの,モザイク用の文様と軽度の顆粒状凹凸を示していた.術後経過は良好で手術創部の感染も無く,1週後には創治癒を得た.病理診断は若年性線維腺腫が適当と考えられた.エストローゲンレセプタは陰性で,プロゲステロンレセプタは陽性であった.
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© 2004 松江市立病院
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