松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
MRIで発見される大脳虚血像と前庭眼反射固視抑制機能
村井 紀彦小田 直治堀 郁子謝花 正信藤原 三津子
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ジャーナル オープンアクセス

2005 年 9 巻 1 号 p. 5-11

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抄録
平成14年度に著者らが取り扱っためまい症例のうち,簡易的手動振子様回転刺激による前庭眼反射とその固視抑制検査,および頭部MRI検査を施行した109例を対象にして,暗所での前庭眼反射ゲイン,固視抑制下の前庭眼反射ゲイン,固視抑制率が,MRIで描出される大脳の虚血性病変の有無によって影響をうけるかをレトロスペクティブに検討した.その結果,前庭眼反射ゲインは大脳虚血像の有無による群間の違いは認められなかったが,固視抑制下の前庭眼反射ゲインは大脳虚血像を有する群において有意に上昇しており,固視抑制率は大脳虚血像を有する群において有意に低下していた.大脳虚血像を有する群の平均年齢が有しない群よりも有意に高かったため,加齢による機能低下の可能性は否定できないが,小脳,橋以外の脳虚血による前庭眼反射固視抑制率低下は従来考えられてきた以上に多くの症例で存在する可能性が示唆された.
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© 2005 松江市立病院
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