松江市立病院医学雑誌
Online ISSN : 2434-8368
Print ISSN : 1343-0866
右傍十二指腸ヘルニアのCT所見
堀 郁子小川 洋史篠原 祐樹謝花 正信金山 博友
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ジャーナル オープンアクセス

2005 年 9 巻 1 号 p. 71-74

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抄録
イレウス状態で手術されたの傍十二指腸ヘルニア症例を報告し,入院7ヵ月前のCTを検討した.56歳女.4~5年前より食後に腹痛があり,7ヵ月前に腹痛の検査を行ったが,原因は特定できなかった.今回,次第に増強する腹痛が出現し,腹部単純写真で左上腹部に拡張した腸管ガス像がみられ,椎体右側には腸管ガスは認めなかった.CTでは,十二指腸下行脚は確認できるが水平脚は認められず,右腎腹側に拡張した小腸係蹄が右に凸に平行し,上行結腸を外側に圧迫していた.上腸管膜静脈は,膵の高さでは上腸管膜動脈の右にあり,下方になるにつれ上腸管膜動脈の腹側から左に時計回りに移行していた.傍十二指腸ヘルニアによるイレウスと診断した.急性腹症発症以前のCTを再検討したところ,腸管の走行異常を確認した.傍十二指腸ヘルニアは,症状が軽微な時期にも小腸が嚢内を走行している可能性があり,日常的な腹痛に対するCT読影の際には小腸の走行を確認する必要があると思われた
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© 2005 松江市立病院
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