抄録
食品廃棄物等の廃棄物系バイオマスの利活用は,低炭素社会や循環型社会の構築に向けて重要である。しかしながら,廃食用油等の一般廃棄物系バイオマスについては,薄く広く存在し,収集面でも困難が多いため,利活用が進んでいない状況である。このような状況の中で,「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」 (「食品リサイクル法」) の見直しで,食品ロスの削減や食品廃棄物のリサイクル促進等に向けた基本方針が示された。そこで,今後の各自治体での食品廃棄物,特に廃食用油等の廃棄物系バイオマスの利活用の促進に向けて,先進的な廃食用油の BDF 化事業の現状や第二世代の BDF 化技術等のバイオ燃料化技術開発の最近の動向を含めた取り組みを紹介する。