抄録
わが国の 2015 年における廃棄プラスチックの総量 915 万 ton のうち 18.7% が電気・電子機器・配線に由来するものであるといわれている。廃電子電気機器は,世界的にも E-Waste として問題となっており,日本では家電リサイクル法,小型家電リサイクル法として社会システムが運用されている。一方 EU では,WEEE 指令の下で各国がすべての廃電子電気機器を集めている。両方の社会システムは,策定時の目的も品目も異なるが,プラスチックの処理には課題を残す。今後,より多くの廃電子電気機器を集めることで,そのプラスチックも有効に利用・処理していかなければいけない。本稿では,両国の廃電子機器の処理の社会システムについてプラスチックの観点から比較してみたものである。