抄録
著者らが理解している限り,日本には,太陽光発電モジュール (PV モジュール) の廃棄物管理に関するシステムがない。将来の大量廃棄が懸念されるが,現在は発生量が少ないため,民間が廃棄物管理を業として成り立たすことはできていない。また,制度も明確に決められてはいない。筆者らは,この問題に対して,日本特有の状況を解析した。その結果,PV モジュールの発生イベントに応じて異なる対応が必要となることなどを整理した。以上を受けて,PV モジュールの持続可能な廃棄物管理に向けて,高圧 (50 kW 以上)・低圧 (50 kW 未満) の両方の太陽光発電所への対応を考えた収集システムと災害時の突発的な発生に関する施策を実行に移してきている。さらに,リユース・リサイクルについても,経済的に実現可能な最良利用技術 (EVABAT) を以って行うことのできる体制の構築を目指している。本稿では,これまでの取り組みの概要と今後の展望を述べる。