廃棄物資源循環学会誌
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特集:最終処分場からの POPs およびその候補物質の浸出実態の把握手法および長期的な溶出予測手法の開発
最終処分場からの PFASs,PCNs の長期的な排出予測に向けて
遠藤 和人 尾形 有香
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2021 年 32 巻 1 号 p. 50-62

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抄録

残留性有機汚染物質 (POPs) に追加された PFOA や PFOS 等のペルおよびポリフルオロアルキル物質類 (PFASs) および,ポリ塩化ナフタレン類 (PCNs) の最終処分場からの長期的な排出予測を行うため,排出実態調査の状況や,移動性に大きく影響する吸着能について,炭素鎖,塩素数を意識した文献調査を実施した。PFASs については,フッ素テロマーアルコール類 (FTOHs) からの生物学的な分解経路についても調べ,最終処分場内で生成される可能性について知見を集めた。その結果,塩素数が大きい PCNs や長鎖 PFASs は最終処分場内に蓄積する可能性が示唆され,塩素数が小さい PCNs や短鎖 PFASs は比較的早期に浸出水として排出される可能性があると考えられている。また,最終処分場内のような嫌気性環境下では,炭素数 8 以下のペルフルオロアルキル酸類 (PFAAs) が生成される可能性があることから,PFOA や PFOS だけでなく,前駆物質も含んだ網羅的な調査研究が必要である。

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© 2021 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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