廃棄物資源循環学会誌
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特集:情報・センサ技術の活用による循環経済の推進
廃棄物焼却炉の自動運転技術
小嶋 浩史 鈴木 康夫
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2021 年 32 巻 2 号 p. 148-154

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抄録

一般廃棄物処理施設では,自治体がプラントメーカに対して,これまでの施設の建設に加えて,建設後 20 年程度にわたる運営事業も含めた DBO (Design Build Operation) 方式等で発注する案件が増加している。このため,プラントメーカは運営事業領域を少人数で,かつ安定・安心な施設運営の提供を目的として,さまざまな技術開発に取り組んでいる。当社はこの取り組みの一つとして,運転業務の中でも最も時間を要している廃棄物焼却炉の安定燃焼の維持に向けた監視操作業務を自動化する技術開発を進めてきた。そして,2020 年 7 月に業界で初となる焼却炉自動運転 AI システム「BRA-ING」を商品として発表し,当社が運営事業を行なっている施設に導入を拡大している。
 本稿では廃棄物焼却炉の自動運転技術開発の経緯を紹介するとともに,これまで本技術を導入し,実際の運転で活用している施設において,運転員の監視操作業務がなくとも安定な燃焼管理が可能となっている事例を紹介する。

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© 2021 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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