抄録
2050 年カーボンニュートラルに向けて,(一社) 日本環境衛生施設工業会の会員企業は廃棄物焼却施設における CCUS への取り組みを行なっている。最初に,燃焼排ガスへの二酸化炭素回収プロセス検討への取り組みとして,化学吸収法およびその商業機稼働事例を紹介し,廃棄物焼却施設への二酸化炭素回収プロセス適用例を紹介した。次に,佐賀市清掃工場において排ガスから二酸化炭素を回収,利用する設備が世界初の試みとして 2016 (平成 28) 年から稼働している事例,クリーンプラザふじみにおいて排ガスから二酸化炭素を回収するプロセスの実証実験への取り組みを紹介,および回収した二酸化炭素を水素と反応させ合成メタンを商用化規模での製造を実証する 「清掃工場から回収した二酸化炭素の資源化による炭素循環モデルの構築実証事業 (環境省委託事業)」 を紹介した。