廃棄物資源循環学会誌
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特集:固体回収物燃料 (Solid Recovered Fuel) の国際標準化の動向とその意義
固体回収物燃料の標準化活動
棚瀬 省二朗吉田 諭史渡辺 泰介吉川 克彦
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2023 年 34 巻 2 号 p. 83-90

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抄録

廃棄物由来の固体回収物燃料 (Solid Recovered Fuel: SRF) は,廃棄物最終処分の削減のみならず,安価かつ安定的に大きな発熱量が得られ,石炭等の化石燃料を代替できるため,循環経済や脱炭素に資する有用な燃料資源として,国境を越えて使用されている。

 一方,SRF は,さまざまな性状を有するものがあり,燃料としての品質や製品安全性を規定する国際ルールの作成が急務となり,2015年に ISO において,SRF の国際標準化の専門委員会 (TC300) が設置された。原料廃棄物の受け入れから顧客拠点への製品搬入まで,SRF の製造・保管をカバーすべく,規格の開発が進められ,現在まで15の規格が交付されている。

 わが国は,古紙と廃プラスチックの組成制御で発熱量を制御できる,高品位な RPF (Refuse Paper and Plastic densified Fuel) の JIS 規格を保有しており,RPF を対象に含めた規格の成立と JIS 規格の考え方の各国への共有等,TC300 において重要な役割を果たしてきた。

 本論文では,これら SRF の国際標準化の活動概要について報告する。

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© 2023 一般社団法人 廃棄物資源循環学会

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