廃棄物資源循環学会誌
Online ISSN : 2187-4808
Print ISSN : 1883-5864
ISSN-L : 1883-5864
特集:プラスチックの持続可能な原料確保に向けたポテンシャル
触媒分解によるポリオレフィン系プラスチックの化学原料化
田村 正純
著者情報
ジャーナル 認証あり

2024 年 35 巻 5 号 p. 325-330

詳細
抄録

近年プラスチックごみの問題が深刻になり,プラスチックのリサイクル技術の開発は急務である。プラスチックのリサイクル技術として,サーマルリサイクル,マテリアルリサイクルが大部分を占めるが,炭素循環を考えた場合,ケミカルリサイクルは必要不可欠の技術であり,また,二酸化炭素削減やエネルギー削減の観点からも十分なポテンシャルを有すると期待される。特に,プラスチックの大部分を占める炭化水素系プラスチック(ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル, スチレン系樹脂)のケミカルリサイクル技術の開発が必要不可欠である。そこで,本稿では,プラスチックのケミカルリサイクルの現状と,近年注目を集めている触媒を用いたポリオレフィン系プラスチックの水素化分解技術の研究動向について概説し,さらに,最新の技術としてわれわれの固体触媒技術について説明する。

著者関連情報
© 2024 一般社団法人 廃棄物資源循環学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
本記事のCCライセンスは、冊子発行日より1年後に有効となります。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top