衛生動物
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二, 三の環境条件がアカイエカ幼虫群の発育に及ぼす影響
栗原 毅
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1963 年 14 巻 1 号 p. 7-15

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抄録
古仁屋系アカイエカCulex pipiens s.l.幼虫の最適な飼育条件を知るために, 様々な水温, 餌の量, 水の量と成育との関係を検討した.実験的飼育により, 蛹化率, 幼虫期間日数, 羽化成虫の形態などを比較観察した.1)10℃から38℃までの8段階の水温で飼育して水温の影響を観察した.10℃, 38℃では幼虫は成育せず, 15℃から32℃まででは, 高温ほど幼虫期日数が短縮した.また, 18℃以上高温であるほど, 羽化成虫は小形になつた(翅長を基準として).腹部斑紋, 蛹化率, 性比は, 水温の変化による明らかな影響が認められなかつた.2)一容器内の25, 50, 100匹の幼虫に, 50〜2, 000mgの諸段階の餌を一度に与える飼育方法で, 餌の量の好適条件を求めた.25匹の幼虫に対しては250mg, 50匹には500mg, 100匹では500及び800mgの餌を与えたとき, 最高の蛹化率が得られ, 100匹の幼虫に500〜800mgを与えたとき最も大形の成虫が羽化した.幼虫期間は, 餌が少いほど長くなることが多かつた.3)水量の影響を検討するため, 8通りの容器にいずれも100匹の幼虫, 400mgの餌を入れて飼育をすると, 蛹化率は大容器ほど, 高率になつた.50ccのビーカーに, 25〜150匹の6通りの幼虫数を入れて飼育をすると蛹化率は高密度ほど低く, 蛹化個体数は, 幼虫数が多いほど僅かずつ増えている.
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© 1963 日本衛生動物学会
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