衛生動物
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14 巻, 1 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1963 年 14 巻 1 号 p. Cover2-
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
  • 山口 昇
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    筆者は東京産(伝研系), 奄美大島産(古仁屋系), 琉球産(竹富系)のアカイエカを飼育して得た成虫について, 在来取り上げられた形質に加え新しく腹部腹面の暗色斑紋に相違のあることに注目しながら各系の形態学的比較を行い, あわせてそれらの間に交雑系についても検討した.この結果集団として区別しうる形質として1.腹部腹板上斑紋は古仁屋, 竹富両系に存在して伝研系になく, 前2系では(-)(±)(+)(〓)と区別し得る程度の差はあるが常に雄の方が雌より斑紋が顕著に認められた.2.雌背板横帯は伝研系でほぼ直線, 古仁屋系では半月形, 竹富系では両方混じつて存在した.3.雄の翅脈柄室比は伝研系はほぼ240より大きく, 他2系は共にそれより小さい値を示す集団として区別しえた.4.雄外部生殖器の計測には100 D/V値を採用した結果伝研系と他系は50を境としてそれぞれ前者ではそれより大きく後者は小さい2つの集団に分れた.5.交雑諸系についてはそれら諸形質は相伴つて発現せず, それぞれ変異幅の広い集団を呈し, 各形質についての計測値の平均は伝研系, 古仁屋系のほぼ中間的な値を示した.本研究を指導された東大伝染病研究, 佐々学教授, 飼育その他の面で協力を得た三浦昭子氏, その他研究室員諸氏に深く感謝する.
  • 栗原 毅
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 7-15
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    古仁屋系アカイエカCulex pipiens s.l.幼虫の最適な飼育条件を知るために, 様々な水温, 餌の量, 水の量と成育との関係を検討した.実験的飼育により, 蛹化率, 幼虫期間日数, 羽化成虫の形態などを比較観察した.1)10℃から38℃までの8段階の水温で飼育して水温の影響を観察した.10℃, 38℃では幼虫は成育せず, 15℃から32℃まででは, 高温ほど幼虫期日数が短縮した.また, 18℃以上高温であるほど, 羽化成虫は小形になつた(翅長を基準として).腹部斑紋, 蛹化率, 性比は, 水温の変化による明らかな影響が認められなかつた.2)一容器内の25, 50, 100匹の幼虫に, 50〜2, 000mgの諸段階の餌を一度に与える飼育方法で, 餌の量の好適条件を求めた.25匹の幼虫に対しては250mg, 50匹には500mg, 100匹では500及び800mgの餌を与えたとき, 最高の蛹化率が得られ, 100匹の幼虫に500〜800mgを与えたとき最も大形の成虫が羽化した.幼虫期間は, 餌が少いほど長くなることが多かつた.3)水量の影響を検討するため, 8通りの容器にいずれも100匹の幼虫, 400mgの餌を入れて飼育をすると, 蛹化率は大容器ほど, 高率になつた.50ccのビーカーに, 25〜150匹の6通りの幼虫数を入れて飼育をすると蛹化率は高密度ほど低く, 蛹化個体数は, 幼虫数が多いほど僅かずつ増えている.
  • 栗原 毅
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 16-19
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    アカイエカCulex pipiensの4齢幼虫を, P^<32>添加水中で飼育し, 羽化して15日間の放射能の減衰状態を観察した.最小添加量(0.01μc/ml)の場合でも, 羽化直後の雌で487cpm, 15日後で125cpmを検出した.5%砂糖液にP^<32>を添加して成虫に与えても放射能をもつ蚊が得られた.しかしその放射能は幼虫ラベルに比し, 著しく弱い.P^<32>を注射したマウスを吸血した成虫からも放射能は検知でき, その測定値は, 蚊の重量が大である程, 高値であつた.
  • 竹井 誠
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 19-23
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    魚肉に対するハエの産卵についてしらべ, 次の結果をえた.1. 鮮度の低下した魚肉では, 白身の魚(タイ, マカレイ, キス)に中間色の魚(アジ), 赤身の魚(サバ, カツオ, イワシ)よりハエの産卵が多かつた.鮮度の低下した肉には鮮肉よりも多量に産卵した.血合肉には普通肉にくらべると産卵が少なかつた.頭, えらには肉よりも産卵が多かつた.これは前者は凸凹が多く, 後者は平滑であるという形態が原因であり, なお内臓にほとんど産卵しないのも同様なことが原因と思われた.また水分が多くて流動状, 半流動状となつているものには産卵しなかつた.固状の場合は, 水分の多いものに少ないものより産卵が多かつた.2.各種食品添加香料, くん液, アミノ酸液, ヒノキチオール, アスナロンを添加した魚肉には産卵が少なかつた.正油, みりん干し用調味液を添加した場合には, 無添加魚肉とくらべてそれ程差異がなかつた.終りに本文の御校閲をいただいた京都大学教授木俣正夫博士, 種々御助言をいただいた東京医科歯科大学教授加納六郎博士, 東海区水産研究所加工科長高橋豊雄博士に深謝する.
  • 大塩 行夫, 池内 まき子
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 24-27
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1.家畜用固型飼料を培地として, これにイエバエの卵20〜1000コを接種したところ, 100コ以下のときには約20mgの蛹が得られた.しかし接種卵が多い場合には蛹は小さくなつた.2.正常に発育をした蛹の重量は20.0±4.4mgであつた.3.ウシ・ウマ・ブタの新鮮な糞便を培地としてイエバエの卵の発育をみたところ, ウシ・ウマの糞便からよりもブタの糞便から多数の蛹が発生した.4.これらの家畜糞便にペプトンを添加すると, 糞便単独の場合より多数の蛹ができた.5.ブタの糞便は古くなつても培地として有効であつたが, ウシ・ウマは新鮮な糞便のみ有効で, 古い糞便からはほとんど発生しなかつた.この報告の要旨は第50回日本獣医学会において発表した.
  • 朝比奈 正二郎, 緒方 一喜, 野口 圭子, 内田 清二郎, 村田 昌子
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 28-31
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1961年の熊本県下のポリオ大流行時に, 害虫の役割を知るという感染疫学上の目的で, ハエ・ゴキブリなどからのポリオウイルス分離作業を行つた.6月12〜18日の間に, 県下で最も罹患率の高い天水町, 八代市, 人吉市の三地域で行つた.現地で採集したハエは30数種2, 290個体, ゴキブリは2種61個体, その他, 害虫の発生源と関係のある汚物7種と, ハエ幼虫2種を採集した.このうち, ハエ17種17サムプル, ゴキブリ2種4サムプル(地域別), 汚物9サムプルについて猿の腎臓細胞を用いて培養した.その結果, オビキンバエChrysomya megacephalaより, ポリオウイルスII型が分離された.この検体は, 人吉市で採集された5個体のハエからなつている.
  • 宮崎 覚, 吉田 進, 門馬 仁
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 32-36
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    Diazinonに対して, Dibrom, DDVP, あるいはRonnelを混合した場合の殺虫力, ならびに協力効果について, Diazinon感受性および, 抵抗性イエバエを供試して実験を行なつた.実験方法としては, Topical applicationおよび, 幼虫浸漬法を用いた.抵抗性イエバエにおいては, これらの混合剤は若干の協力効果を示したが, 感受性イエバエではあらわさなかつた.実際の防除の立場を考えると, DiazinonとDDVPの1 : 1製剤が最も好しいように思われる.また, これらの混合剤がDiazinon抵抗性イエバエに対して協力効果を示した理由について考察した.
  • 鈴木 猛, 海野 登久子, 水谷 澄
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 37-42
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1.10%, 5%, 2%の各粒剤, 1%Floating Dust, 5%乳剤, 1%油剤など各種形態のBaytex製剤をとりあげ, ガラスポットを用いて, アカイエカ幼虫に対する残効性を求め, 特に5%粒剤について, その水中への放出ならびに残留について検討を加えた.2.各種形態のうち, 5%粒剤, 1%油剤, 5%乳剤の残効性がすぐれており, 1ppmにあたる製剤の適用によつて, 15〜23日後まで90%近く, ないしそれ以上の死亡率が得られた.3.ポットの水中に原体として2ppmにあたる5%粒剤を適用した場合, Baytexの水中への放出は, はじめは徐々であるが1〜2週後に最大に達し, その後ゆるやかになる.また放出されたBaytexは徐々に消失するが, 放出とその後の消失の総合された結果として, 2〜3週後に水中のBaytex量はmaximumとなる.4.ポットに土壌を入れ, この上に水を加えて5%粒剤を適用した場合, 水中のBaytex量は, 土壌を加えない場合に比較して著しく少ない.この場合は, 1日後に最高となり, 以後週を逐うごとに減少する.5.標準Baytex乳剤によるテストの結果, アカイエカのふ化を阻止する限界濃度は0.0013ppmであり, また1齢幼虫のLC-90は0.0017ppmである.前項の土壌を加えたポットの場合, 1日後にはLC-90のおよそ27倍, 4週後にもなお2.4倍のBaytexが水中に含まれる.6.Baytexは, アカイエカ幼虫に対して微量で有効であり, 有効成分を徐々に放出する粒剤のような形態の製剤は, アカイエカ幼虫駆除にきわめて有効であると考えた.
  • 和田 明, 水谷 澄, 松永 秀子, 鈴木 猛
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 43-47
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1.各種形態のBaytex製剤, 特に5%Baytex粒剤をとりあげ, 川崎市, 奄美大島, 東京都内において, 下水溝や人工容器のアカイエカ幼虫に対する駆除効果, 特にその残効性について検討を加えた.2.5%Baytex粒剤の, 水量に対して2ppm(原体)にあたる量を, 下水溝に均一に散布した結果, 幼虫とサナギは2〜3日で全く姿を消した.再出現までの期間は, 若齢幼虫でおおむね15日以降, 老齢幼虫では17日以降サナギは18〜20日ないしそれ以降であつた.したがつて, 実際駆除における散布間隔は, 17日ないし20日であると考えられる.この散布間隔は, diazinon5%乳剤0.5ppm散布の場合の2倍以上である.3.水30lあるいは180l入れた人工容器に, Baytex5%粒剤2ppm(原体)を散布した場合, その効果は, 前者ではおおむね6週間, 後者では13週以上も持続した.この有効期間は, 下水溝の散布の場合よりもはるかに長く, 閉鎖小水域の蚊幼虫駆除のためのBaytex粒剤の将来の応用について, 示唆を与えた.
  • 朝比奈 正二郎, 安富 和男, 井上 義郷, 緒方 一喜, 高橋 三雄, 堤 千里, 野口 圭子, 三原 実, 久保田 和美, 高橋 正和
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 48-52
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    昨年度に引続き, イエバエの成虫対策としての残留噴霧の効果を再検討する目的で, 東京都八王子市城山山麓の山小屋を利用して, 各種燐剤を中心に, 昨年と同様な規模の実験を行い, 次のような結果を得た.1.1962年5〜6月に行つた第1次実験においては, 感受性の高槻系イエバエとdiazinon抵抗性イエバエとの間で, 0.5%diazinon残渣に対する効果の差異が極めて明瞭に認められた.また, 0.5%Nankor, 0.5%DDVP, 及び0.5%Dibromの残渣は, diazinon抵抗性イエバエに対して, diazinonよりも有効であつたが, 若干の交叉抵抗性は認められた.2.1962年9〜10月に行つた第2次実験においては, 感受性, 及びdiazinon抵抗性イエバエに対するNankorとDibromの効果を比較したが, 何れの系統に対しても, 散布1日後では, Nankorに比べて, Dibromの効果がややすぐれ, 散布7日後以降は, Nankorの効果の方がすぐれていた.また, 両薬剤の残渣とも, 草地の小屋より林中の小屋の効果が大きかつたのは, 昨年のDDT, 及びγ-BHCの場合と同じ傾向であつた.3.第1次, 及び第2次の両実験を通じて, 昼間の気温が30℃にも達する季節の有機燐剤の残効は, 散布後せいぜい15日間程度しか期待できないことが分つた.
  • 藤戸 貞男, 武衛 和雄, 斉藤 寿久, 新原 富夫, 辻本 正三, 中谷 繁治
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 53-57
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1.大阪府下の一農村において, 1962年7〜8月にわたり, Sumithion製剤によりハエ及び蚊の駆除実験を行なつた.2.屋内には0.5%油剤を33m^2あたり200ccの割合で煙霧を行ない, 牛舎には10%乳剤の20倍液を天井, 側壁に1m^2あたり100ccの割合で残留噴霧を隔週に行なつた.同時に毎週1回ずつ乳剤の100倍液を牛舎のしきわら, 便池, 肥料溜に1l/m^2散布し, 鶏舎, 堆肥, 塵厨芥の集積には2%粉剤を130g/m^2散粉し, 下水溝やその他の水たまりには乳剤の100倍液を100cc/m^2散布した.3.屋内におけるイエバエの棲息密度は, 散布により減少したが, 1週間経過するとかなり回復する傾向が認められた.牛舎ではサシバエ, イエバエの顕著な減少が認められ, 実験期間中ハエ密度はほとんど回復しなかつた.これはしきわらに散布した薬剤の効果が大きいためと観察された.4.便池におけるセンチニクバエ幼虫の駆除効果は, 10%乳剤200倍液を1l/m^2散布することにより1日後には殆んど死滅し, 4〜7日後には散布前の状態に回復した.5.蚊の駆除効果をライトトラップで推定したところ, 捕集された蚊は周辺の水田から発生したと考えられる種類が大半を示し, 地域内だけの駆除で蚊の減少を期待することは困難であると思われる.
  • 大滝 哲也, 加藤 徳成, 松本 勝之助, 桑原 豊吉, 加藤 賢
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 58-62
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    1.昭和33年より同37にわたつて, 地域住民の容易に実施できるような散布法によつて, 有効なハエ駆除ができるかどうかをしらべる目的で, 埼玉県の農村地区で一連の野外実験を実施した.2.殺虫剤はDDVP, ダイアジノン, マラサイオンナンコール, ジブロム, ディプテレックスを使用し, その効果を比較検討した.3.ハエ取り紙を用いて, ハエの消長を調査したが, DDVP, ダイアジノンともに1回の散布だけでは一時減少したハエの数が1週間後にはもとのレベルに回復した.4.ダイアジノン以下の殺虫剤を, 2週間毎に家屋と畜舎の天井に残留噴霧し, 同時に畜舎の床, 堆肥, 塵芥捨場, 便池等の発生源に散布すると, 散布を繰返すごとに対照地区とのハエ棲息密度の差が大きくなり, いずれも良好な結果が得られた.本稿を終えるに当り, 常々御指導頂いている埼玉県衛生研究所分島整所長, 同関口軍治生活科学部長, ならびに本実験の実施にあたつて種々御配慮頂いた橋郁雄埼玉県衛生部長, 山下昇公衆衛生課長, 黒川淳一環境衛生係長に深く感謝する.また, 有益な御助言と御便宜を計つて頂いた, 村上新太郎大宮保健所長, 川口金次郎鴻巣保健所長, 荻野淑郎加須保健所長, 渋谷修飯能保健所長, 長正義春日部保健所長に厚くお礼申し上げる.さらに, 現地において種々御協力頂いた, 加須保健所, 幸手保健所の職員の方々, 越谷市外山好太郎衛生課長他職員の方々, 栗橋町篠崎義一氏, 北本町元吉常男氏, 加須市秋山進氏ほか, 実験地区の住民の方々にも, この機会を借りて心から感謝する.
  • 斎藤 奨, 白井 丈次
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 63-65
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    Observation was made on severe harm seemingly caused by Culicoides in Terao, the suburbs of Niigata, at the end of May 1961. Collected Culicoides were 6 species, of which C. epactius was dominant (56.5%). Examination of specimens collected by biting collection and samples brought by the people suggested that the damage was made by C. epactius, C. arakawae, and C. circumscriptus. Harm was found to be severer at the hill, residental area, and fields, particularly in the fine, calm evening of summer. Bited lesions were naked sites of the human body and in some cases other parts covered with hair and dress. In 36 cases, just after biting, sharp itching occurred and was followed by the growth of reddish eruption with fever, around which infiltration was noticed. In most cases, symptoms disappeared several hours to four days after the attack of the insects, whereas scraping the surface of the lesions resulted in forming blister or suppuration to be coured sometimes more than a month later.
  • 平社 俊之助
    原稿種別: 本文
    1963 年 14 巻 1 号 p. 65-66
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
    殺虫剤を処理または稀釈した直後より, その後, その効力が増大することについて実験を行つた.0.5%のdiazinon油剤を濾紙に1m^2当り50ccの割合で処理し, これにイエバエ成虫を接触させ, そのKT-50及び90を求めた結果, 処理1時間放置のものより, 2, 4, 6時間放置したものの方が有効であつた.各濃度に稀釈したdipterex乳剤にイエバエ幼虫を浸漬し, そのLC-50及び90を比較したところ, 稀釈直後のものより, 数日(1日〜6日後)経過したものの方が, はるかに, その殺虫効力が増大した.
  • 原稿種別: 付録等
    1963 年 14 巻 1 号 p. 67-
    発行日: 1963/02/28
    公開日: 2016/09/05
    ジャーナル フリー
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