2014 年 57 巻 p. 11-17
グラフェンの報告以降, 層状化合物の単層剥離が新規なナノ物質を創製する技術として注目され, 近年研究が盛んに行われている。中でも, 酸化物などに代表される無機ナノシートは究極の2次元性と共に, 組成, 構造, 機能の多様性を具備しており, 2次元ナノ物質の新しい舞台として注目されている。本稿では, 無機版あるいはセラミックス版のグラフェンといえる酸化物ナノシートを取り上げ, 最近の研究動向と共に, ナノシートをベースとしたキャパシタ技術や電池材料への応用について紹介したい。