近年、再生医療とナノテクノロジーの融合が美容分野で注目を集めています。著者らが取り組んでいるヒト幹細胞培養液とPLGAナノテクノロジーの組み合わせは、皮膚再生や若返りの革新的アプローチを提供し、化粧品開発にも活用されています。本稿では、この融合技術の美容効果と将来的な医療への可能性に焦点を当てています。
高速気流を用いた直接加熱型乾燥機であるドライマイスタは、湿潤粉体材料の乾燥、粉砕、分級を同時に行える多機能的な粉体処理装置です。2000年に開発されて以来様々な改良がされてきましたが、今回は、基本的なコンセプトは変えないものの、本機の胴体部分を大幅に短縮してコンパクト化することにより、材料の機内付着が軽減され、従来機よりも高い粉砕性能を示す実験結果が得られており、新しい乾燥機として期待されます。
粉体の粒子形状の評価や微量粗大粒子の検知などは電子写真用現像剤等の様々な粉体材料で重要となっています。これらを短時間で測定・評価できる動的画像解析法を用いたパーシェアナライザは、焦点自動調整やレンズ倍率自動切換え等により、検出感度や操作性に優れた測定装置であることが実測結果で示されています。また、撹拌機と超音波分散機構を備えた自動前処理装置オートサンプラを用いてより安定した測定結果が得られています。
ホソカワミクロン製薬・美容科学研究センターでは、育毛成分の効果向上を目指し、長年にわたりPLGAナノ粒子を利用した毛穴深層(細胞内)への送達機能を備えた育毛剤の開発に取り組んできました。本稿では、PLGAナノ粒子の細胞内への導入が細胞機能の向上につながることを、毛乳頭細胞を用いたヘアサイクル遺伝子発現の促進と脱毛遺伝子発現の抑制という評価を通じて検証しており、興味深い成果となっています。
地球温暖化問題に直面する近未来社会において、サステナビリティは企業の存続と発展に重要なキーワードとなっています。ホソカワミクロングループは全社的な活動として、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取り組みを進めるために、外部コンサルタントの協力を得てプロジェクトチームを結成しています。これにより GHG(温室効果ガス)排出量を推定し、その削減に向けたマテリアリティ計画を策定すると共に、コーポレートガバナンス・コードに従って気候関連財務情報開示タスクフォース (TCFD) での提案を開示しています。