ミルクサイエンス
Online ISSN : 2188-0700
Print ISSN : 1343-0289
ISSN-L : 1343-0289
原著論文
可溶性鉄素材としての鉄ラクトフェリンの基本特性
内田 俊昭
著者情報
ジャーナル 認証あり

2025 年 74 巻 3 号 p. 82-89

詳細
抄録

ラクトフェリン(LF)は、炭酸水素イオンの存在下において100分子以上の鉄イオンを保持し、複合体(FeLF)を形成した。本研究では、鉄含有量が異なるFeLFを用いて検討を行った。FeLFは、鉄イオンの保持量が増加するにしたがい、平均粒子径が大きくなること、また、TEMの観察から、100分子の鉄イオンを保持するFeLFは、扁平な楕円体であったことを報告した。また、70分子以上の鉄イオンを保持するFeLFの中性溶液においては、98℃で10分間の加熱によって濁度の上昇は認められず、食品素材としては十分な熱安定性を示していた。FeLFは、中性領域において食品としての十分な熱安定性を示し、食品用の鉄素材として有用であると考えられた。

著者関連情報
© 2025 日本酪農科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top