抄録
頭部Magnetic Resonance Imaging(MRI)検査における撮像方法,画質評価および定量評価法を開発した.定量解析のためには,最適な撮像シーケンスと適した画質のMR画像の取得が重要である.その指標となるsignal-to-noise raito(SNR)もParallel Imaging(PI)の併用により,正しい測定法を用いなければならない.われわれは,改善した同一ROI法を用いて,PIを用いた臨床MR画像からSNRを測定する方法を開発した.画像のSNRより,画質の特性を把握して,画像のテクスチャ情報や解剖学的情報を用いて,脳領域,脳脊髄領域,小脳脳幹部および側頭葉を半自動的に定量評価する方法を開発した.この方法により簡便に目的とする領域の体積を定量評価できる.本稿では,頭部MR画像を対象とした画質評価法から定量解析法について報告した.