Medical Imaging Technology
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研究速報
位相X線イメージングを用いたラット心筋線維構造の描出—エタノール固定法を用いて—
國井 琢矢白井 亮多米山 明男丸山 弘子Thet Thet LWIN武田 徹
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2013 年 31 巻 2 号 p. 132-135

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抄録
人体の軟部組織は密度差に乏しく,従来のX線イメージング技術によって詳細に観察することは困難である.しかし,X線の性質である波の性質を利用しX線の位相の変化,つまり位相シフトを検出する技術を用いることで,軟部組織を従来の方法に比べ約1000倍高感度に画像化できる.X線干渉計を用いた位相X線CTシステムでホルマリン,およびエタノール固定されたラットの心臓を撮影し,心筋の層構造を観察した.ラットは麻酔を施した後,灌流・固定した.摘出した心臓を各溶液で保存し,高エネルギー加速器研究機構で位相X線CTを取得した.従来法のホルマリンおよびエタノールで固定されたラット心臓のCT像を比較し,ホルマリンでは観察が困難であった心筋線維構造(内膜,中膜,外膜)が,エタノール固定した心臓で明瞭に観察された.エタノール固定で心筋の線維と走行の観察が可能となり,心筋線維に器質的変化をきたす疾患の観察に有用である可能性が示唆された.
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© 2013 日本医用画像工学会
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