マテリアルライフ学会誌
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過酸化物架橋ポリエチレン管の安定剤による耐久性評価
平林 秀雄井口 昭則山田 和志西村 寛之井川 一久
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2013 年 25 巻 2 号 p. 42-50

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抄録

近年,給水・給湯用に使用される配管材料の架橋ポリエチレンは,高温時の高強度性,耐クリープ性が求められており,特に過酸化物架橋によって得られる架橋ポリエチレン管は,他の方法で製造される架橋ポリエチレン管に比べて高い架橋度を持ち,高温クリープ特性,耐衝撃性などに優れている.

本研究では,この過酸化物架橋ポリエチレ管に配合する安定剤の種類と量による架橋度への影響と酸化誘導時間で表される安定剤の残留量への影響を調べ,架橋阻害を起こさずに,酸化誘導時間を長くできる配合を見い出した.その配合で調製した管について長期のクリープ性能および耐塩素水性能の評価を行い,必要とされる耐久性を有することが分かった.

このことから,配合する安定剤の種類および酸化誘導時間の測定,架橋度の測定を行うことで,耐久性の評価ができることが分かった.

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© 2013 マテリアルライフ学会
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