建築材料の熱劣化に対する簡便な寿命予測方法として,「耐用年数に相当すると考えられる熱劣化試験を行い,物性変化を測定して,その材料が耐用年数を満足するレベルかどうかを判断する方法」を検討することとした.そのために拡張アメダス気象データをもとに日本各地の気温および部位(方位・勾配)毎の斜面日射量を求め,3つの蓄熱レベルに区分して材料の表面温度を計算し,年間の温度環境(温度別累積時間)を求めた.次に,算定用のエクセルファイルを作成し,地域や部位・蓄熱区分および加熱温度を入力すれば,材料が年間曝される温度環境に相当する熱劣化試験時間(年相当試験時間)を算出できるようにした.