2024 年 36 巻 2 号 p. 37-43
固溶型合金ナノ粒子は構成元素や組成比によって連続的な機能・物性制御が可能である.最新の取り組みとして,白金族元素とpブロック金属を組み合わせたナノ合金や多元素ナノ合金の合成,その触媒特性について紹介する.白金族元素であるルテニウム(Ru)とpブロック金属元素であるインジウム(In),スズ(Sn)を固溶させたナノ合金の合成に成功し,これらが水素発生反応で高い活性を示すことを明らかとした.また,近年注目を集めている多元素ナノ合金に関して,白金族全6元素や貴金属全8元素から成るHEAナノ粒子,チタン(Ti)からビスマス(Bi)までを含む15元系超HEAナノ粒子などの多元素ナノ合金の合成に成功し,これらがエタノール酸化電極反応や水素発生反応などで極めて高い活性を示すことを明らかとした.将来的には,多元素合金の研究において,合成・評価・計算実験の高効率化やデータ科学の応用が求められる.