抄録
ポリスチレンを1-メチルナフタレン中および超臨界状能を含む高温水中で処理したところ, 350℃ 以上の温度で分解反応が准行し, スチレンやトルエンなどのモノマー単位物質の生成が確認された. 高温水中の反応では, 水の化学的関与を示唆する生成物が得られた.フェノール樹脂は, 1-メチルナフタレン中.400℃ ではほとんど反応しなかったが, スチレンを添加することで, 分解反応の進行が観察された. ポリスチレンの反応性がフェノール樹脂より高いため, ポリスチレンより生成した反応中間体などが, フェノール樹脂に作用して分解を促進したものと考えられる.