PEとSiとを配合比を変えてメカニカルミリング (MM) 処理し, また, PEとSiに活性炭素を添加してMM処理を行った.得られたMM粉末を光顕・電顕観察, X線回折, DSC測定, 電気抵抗測定し, MM過程, MM粉末の構造変化, 熱的変化, そして電気抵抗を検討した.PEとSiのMM処理で, 圧延と折畳の繰り返しで微細分散・混合化が達成され, 微細SiがPE中に分散される。また, PEはMMにより完全なアモルファス化を達成し, その強固な結合のPE分子鎖のため, 加熱してもアモルファス状態を維持する.PEとSiに活性炭素を添加した場合では, 微細混合化達成時間が短縮される.活性炭素の添加の場合, ミリング時間と共に非晶質PEの分解開始温度は増加し, 一方, 長時間のミリングではPEの融点が現れにくくなってきている.このことはPE, Si, Cは互いに固溶し始めていることを示し, ハイブリッド的な新物質の合成の可能性を持っている.また, Si, C含有のアモルファスPEは, 加熱によってもアモルファス状態を保持する.
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