マテリアルライフ学会誌
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重合系への新規安定剤添加手法を用いたポリプロピレンの安定化
川本 尚史堀越 隆裕野村 和清横田 英之根岸 由典飛田 悦男寺野 稔
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2005 年 17 巻 2 号 p. 61-66

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抄録
ポリプロピレン (PP) 製造エネルギー削減を目指し, その1/3を消費する造粒工程を省略した安定剤添加プロセスの開発を目的とし, フェノール系酸化防止剤 (3-(3, 5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-N-オクタデシルプロピオン酸アミド; AO-1) のPP重合系への添加法を検討した. 重合触媒であるチーグラー・ナツタ触媒は極性官能基により被毒される. そこでAO-1の水酸基などを不活性化するためトリエチルアルミニウムを用いアルミニウムフエノキシド (Al-Ph) に変換し重合系へ添加した. その結果, 活性, 連鎖移動剤効率, アイソ特異性への影響は殆ど無く, 得られたPPの立体規則性, 分子量とその分布はAl-Ph無添加重合で得られたPPと同等であった. エタノール添加により重合を停止すると共にAl-Phを加水分解しAO-1を再生させた. 促進劣化試験 (100℃) において, 無添加PPパウダー系は24hで分子量が1/10以下に低下したがAl-Ph添加PPパウダー系 (AO-1約0.1%含有) では相当する分子量低下に約1000 hを要し, PPパウダーが著しく安定化されることを見出した.
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