2021 年 32 巻 1 号 p. 30-34
〔目的〕回復期リハビリテーション病棟におけるTHA既往症例の手術に関する情報および理学療法評価を後方視的に調査し,画像所見から算出可能なインプラント設置位置に関する評価の必要性を検討すること。〔対象と方法〕2010年1月~2017年9月に入院したTHA既往症例7名9肢とした。インプラント設置位置についてはカップ外方開角および前方開角,femoral offsetを指標とした。〔結果〕全例で手術記録はなかった。インプラント設置位置を算出した結果, 外方開角において基準角度範囲から外れていたのは3肢,前方開角で2肢であった。femoral offsetは最大で約1.0 cmの左右差を認めた。〔結語〕THA既往症例におけるインプラント設置位置の評価は重要だと推測された。