Papers in Meteorology and Geophysics
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水平面日射量の波長別測定について (I)
序報
村井 潔三
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1962 年 13 巻 1 号 p. 28-34

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抄録

水面日射量を波長別に測定するために,干渉ブイルター,光電子増倍管および光の拡散装置を組合わせた装置を試作した。受光面が種々の入射角からの入射光に対して完全にcosine法則に従うようにするために拡散装置は非常に重要で,試作に当つて最も注意を払つた点である。拡散装置としては,一般に室内実験で用いられている積分球を用い,さらに,その光の出口に半透明なプラチツクの板を取付けることにより, 方向に対する特性はかなり改善されている、入射角0° ~70° の範囲では,cosine法則からのずれは5%以下である。
測定する波長は,干渉ブイルターによつて近紫外および可視領域から5つの波長を選び出し,検知器としては, 5個の光電子増倍管を用い,その光電流を電子管式記録計により連続記録している。光電流は, 供給する高圧電源の変動に対して敏感であるので,1日の測定の問に数回標準電球による感知の検定を行なつている。

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© 気象庁気象研究所
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