抄録
本研究では,収穫後のササクレヒトヨタケ子実体が有するチロシナーゼ阻害能の経時変化ついて,MA包装品,疑似調理食品モデルおよびレトルト試作加工品を用いて評価した.MA包装品では,10℃での保存で10 日後までは阻害能が保たれたが,25℃保存ではその値は有意に低下した.疑似調理食品モデルでは,加工時のpHおよび加熱温度の違いがチロシナーゼ活性阻害能に与える影響を評価したところ,pH 6.0及びpH 5.0に保つことで,1 分間の加熱では値の低下はなかったが,10 分間の加熱では有意に低下した.レトルト試作加工品の保存では,加工後4ヶ月でチロシナーゼ活性阻害能は低下したが,エルゴチオネイン含量の変化は少なかった.