抄録
シイタケ菌床栽培における作業の省力化を目指し,浸水を必要としない散水や注水により菌床の水分を制御して子実体発生面を限定する栽培技術を開発するために,トレーに充填した培地で培養および発生管理を行い,菌床内部への注水と菌床表面への散水による上面発生を検討した.慣行区(C区)で発生管理前半の収量増加が顕著だった一方で,トレー栽培では発生時期が分散した.これらのうち注水処理区のWI区は後半にC区と同程度の発生収量に到達した.また,個体重はC区比1.4~1.6倍となったことから,子実体のサイズ向上による品質向上だけでなく,収穫個数減少による省力化に寄与する可能性を見出した.次に注水および散水操作の効率化を図るため,各種器具の利用を検討した結果,各試験区の子実体収量および個体重に大きな違いは見られなかったことから,各操作の効率化を図りながら収穫の省力化が可能である.