日本きのこ学会誌
Online ISSN : 2432-7069
Print ISSN : 1348-7388
マイタケのミトコンドリアシトクロム C 酸化酵素サブユニット 1 遺伝子(cox1)に見出された イントロンの多様性
川口 信久, 風早 華歩, カワニウォウン ナタワン, 林 未来, 平松 有希子, 早乙女 梢, 阿座上 弘行, 霜村 典宏, 會見 忠則
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2025 年 33 巻 03 号 p. 115-121

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抄録
マイタケ菌株の地理的起源(原産地)を推定するために,日本原産株と中国原産株のミトコンドリアのcox1のエクソン2とエクソン3の間の領域をPCR法で増幅し塩基配列を比較した.増幅した断片は,中国由来の3株で約3,000 bp,日本由来の9株で約1,800 bp,他の日本由来の3株で約200 bpであった.塩基配列を解析した結果,GIY-YIGヌクレアーゼ遺伝子をコードするユニークなイントロンCが存在するのは中国由来の3株のみであった.LAGLIDADGヌクレアーゼ遺伝子は,中国由来株と日本由来株の1,800 bp増幅産物の両方に存在したが,200 bpの増幅産物にはイントロンは存在しなかった.また,帯線の有無は,ミトコンドリアDNAの遺伝子型とは相関がなく,核にコードされる遺伝子に依存している可能性が考えられた.イントロン2の非コード領域の塩基配列を比較すると,14株中10株は区別できたため,原産地同定の有効なマーカーになる可能性がある.
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