日本菌学会大会講演要旨集
日本菌学会第53回大会
セッションID: A6
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針葉樹から分離されたオフィオストマキン科菌類2種について
*山岡 裕一升屋 勇人稲葉 重樹山口 薫鈴木 里江子長倉 理恵徳増 征二
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抄録
 筑波大学菅平高原実験センターは,本州中央部の標高約1,300mの高冷地に位置し,ススキ草原,アカマツ林,夏緑広葉樹林の他,外国樹種を含む様々な樹木が植栽された樹木園が保護管理されている.この立地を利用し菌類のインベントリー調査を行ってきたが,その調査中に未記載種と考えられるオフィオストマキン科菌類が分離されたので報告する.1) Ophiostoma sp. S-1 :子嚢殻は黒色,基部は球形で直径107-175 µm,頚部は長さ438-924 µm,先端に褐色でやや縮れた孔口毛を有する.子嚢胞子は方形で,壁は薄く2.4-3.6 x 1.2-1.6 µm.アナモルフはSporothrix型.分生子は長楕円形から棍棒型でやや湾曲し,4.0-7.0 x 1.0-1.6 µm.子嚢殻頚部先端に褐色でやや縮れた孔口毛を有し,方形の子嚢胞子を有するOphiostoma属菌として,O. brunneociliatumO. ainoaeが知られているが,本菌はこれら2種とアナモルフが異なる.2) Ophiostoma sp. S-2 :子嚢殻は丸底フラスコ型,基部は黄褐色で直径62-80 µm,頚部は黒褐色,基部と頚部を含め長さ74-152 µm,頚部先端の孔口毛はコーン型で長さ28-46 µm.子嚢胞子は帽子型で,壁は厚く大きさは3.2-4.0 x 1.6-2.4 µm.アナモルフはHyalorhinocladiella型.分生子は棍棒型で,2.0-3.6 x 1.0 µm.子嚢殻の形態はCeratocystiopsis属菌と類似するが,子嚢胞子の形態が異なる. なお,本研究は財団法人発酵研究所の助成をうけて行った.
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© 2009 日本菌学会
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