2016 年 18 巻 3 号 p. 137-142
流動粒子とランダムに固定された粒子の混合系であるランダムピニング系に対する分子動力学シミュレーションをおこなった.ランダムピニング系は流動粒子密度とピニング粒子密度の様々な組み合わせによって,ガラス転移とローレンツ気体モデルの局在化転移のクロスオーバーを示すことを明らかにした.このクロスオーバーについて密度相関関数と平均2 乗変位の系統的な解析結果を示す.さらに特定のランダム媒体作成プロトコルにおいてリエントラント転移が存在することを見出しており,そのメカニズムを明らかにした.