マイコトキシン
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シンポジウム
室内環境と真菌症
宇田川 俊一
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2002 年 52 巻 1 号 p. 57-64

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抄録
健常者にとっては住居は滅多に真菌感染症の場とはならないが,住居内に分布する微小菌類が日和見感染の原因となることは十分考えられる.免疫弱者,とくに高齢者にとって室内環境中の微小菌類の増殖は真菌感染症につながり得る問題であることは確かであろう.わが国での最も重要な真菌症の原因菌は,酵母類を別とすれば,皮膚糸状菌,Aspergillus の数種,ケカビ目の数種とExophiala に属する種のような黒色糸状不完全菌類である.われわれの最近の研究報告の中から,致命的なアスペルギルス及びフザリウム感染入院患者とアスペルギルス症にかかった外来患者の症例を実例として取り上げた. 
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© 2002 日本マイコトキシン学会
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