マイコトキシン
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原著
国内産市販米麹におけるシクロピアゾン酸の汚染調査
林 芳樹セレス・ アンソニー・シー芳澤 宅實
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2005 年 55 巻 1 号 p. 9-15

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抄録
醸造食品製造に使用される国内産市販米麹のシクロピアゾン酸 (CPA) 汚染を, 新規に考案した分析法により検討した. 18都道府県から集めた米麹38検体のうち, 1検体にCPAが検出され, その汚染濃度は480 μg/kgであった. 本米麹から, PDA培地上で白色コロニーまたは黄緑色コロニーを示す2つのタイプの菌がほぼ同率で分離された. これらの両タイプの菌について, 精白米培地を用いた固体培養によりCPA産生性を検討したところ, 黄緑色コロニーのタイプのみがCPAを産生した. これらのことから, 本CPA産生菌が米麹のCPA汚染に関与していることが示唆された.
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© 2005 マイコトキシン研究会
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