マイコトキシン
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原 著
トマトアルターナリア茎枯病菌が感染したトマト植物組織内における病原菌および宿主特異的AAL毒素の分布
Ahmed A. KHEDER赤木 靖典髙尾 和実赤松 創児玉 基一朗
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2012 年 62 巻 1 号 p. 7-13

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抄録
 Alternaria alternata tomato pathotypeは,宿主特異的AAL毒素生産によりトマトアルターナリア茎枯病を引き起こす.AAL毒素はマイコトキシン フモニシンの構造類縁体であり,その生物活性も類似する.罹病植物組織内における病原菌の伸長と産生された毒素の確認は,毒素の病理学的重要性とリスクの評価のために重要である.抵抗性植物品種上において,病原菌および毒素は接種部位のみに局在していた.一方,感受性品種上では,毒素の広範な分布と病原菌の伸長が確認された.本研究の結果から,AAL毒素の病理学的重要性が確認されるとともに,罹病トマトにおける毒素による汚染リスクの可能性が示唆された.
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© 2012 日本マイコトキシン学会
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