マイコトキシン
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フザリウム属菌:マイコトキシン産生性および植物とマウス病原性
杉浦 義紹
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2012 年 62 巻 2 号 p. 49-61

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抄録
 フザリウム属菌はごくありふれた糸状菌で,世界的に広く作物畑に分布している.その中のいくつかの菌種はトリコテセン類,ゼアラレノン,フモニシン類などのカビ毒を産生することで知られ,それらはヒトや動物のカビ毒中毒症と係わりがある.1980年以来,数種のフザリウム属菌の化学的な特徴を研究して来た.その研究にはフザリウム・クロックウェレンスの植物病原性とフザリウム・ソラニのマウス病原性も含まれている.本総説ではこれまでの実験的なフザリウム研究の概略とその研究中に得た経験をいくつか紹介する.
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© 2012 日本マイコトキシン学会
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