マイコトキシン
Online ISSN : 1881-0128
Print ISSN : 0285-1466
ISSN-L : 0285-1466
ミニレビュー
薬剤ストレス処理により誘導される糸状菌の体細胞相同組換えを利用したマイコトキシンバイオアッセイ系への展開
荒添 貴之大里 修一木村 真有江 力桑田 茂
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 64 巻 1 号 p. 87-94

詳細
抄録

  無性生殖的に繁殖する糸状菌において体細胞レベルで生じる相同組換えは,遺伝的多様性の創出に寄与する有用な機構であることが推測される.近年,植物病原糸状菌であるイネいもち病菌Pyricularia oryzaeの体細胞相同組換えを簡易的に検出する蛍光薬剤マーカーが構築された.ここでは植物および糸状菌の体細胞相同組換えがストレス処理(タンパク質合成阻害など)によって誘導されることについて紹介し,体細胞相同組換えマーカー遺伝子を用いたマイコトキシン混入の検出を目的としたバイオアッセイ系への応用について考察する.

著者関連情報
© 2014 日本マイコトキシン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top