日本内科学会雑誌
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今月の症例
広範な脳萎縮を伴う慢性進行型神経Behçet病の1例
東 美和三條 伸夫村山 祥子太田 浄文杉田 直横田 隆徳水澤 英洋
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2011 年 100 巻 12 号 p. 3618-3621

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抄録
症例は39歳の男性.不全型Behçet病の加療中に,1年の経過で認知機能障害,小脳失調,錐体路徴候等が緩徐に進行した.髄液Interleukin-6(IL-6)高値,頭部MRIで信号変化を伴わない広範な脳萎縮所見等より,慢性進行型神経Behçet病(NBD)と診断した.ステロイド,メソトレキセート投与で髄液中IL-6が持続的に正常化し,脳血流シンチグラフィー所見,臨床症状が改善した.慢性進行型NBDは稀な病態だが難治性であり,有効な治療法の確立が必要である.
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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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