日本内科学会雑誌
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今月の症例
多発性骨髄腫の経過中に中枢神経浸潤を来した1例
横川 友美齋藤 竜大小倉 秀充伊藤 秀明
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2011 年 100 巻 12 号 p. 3622-3624

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抄録
症例は59歳,女性.IgG-κ型多発性骨髄腫(Durie&Salmon分類病期IIIA)と診断し,デキサメタゾン大量療法,bortezomib+デキサメタゾン療法を施行した.治療抵抗性であり,CHOP療法に変更して奏効したが,中枢神経浸潤に引き続く多臓器浸潤で死亡した.多発性骨髄腫で中枢神経浸潤を来す例は約1%と稀であり予後は極めて不良である.本症例も含め,報告例には一定の臨床学的特徴が知られており,文献的考察を含めて報告する.
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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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